特集:「リクルート・教育」

概要

 

人間が万物の霊長となったのは、ひとえに「知りたい」「つきつめたい」という欲求があるからだろう。

本誌には、「経営者の軌跡」という日本製造業を長年牽引してきた先達を紹介するコーナーがある。みなさん一様に、人並みはずれた探究心と継続力の持ち主だ。自ら「価値」を創造する人たちは、他人に言われたことを、ただ素直に模倣するのではなく、「もっとうまくできないか」「もっといい方法はないか」とポジティブな批判精神を持ちながら、常に挑戦を続けている。そして、もちろん失敗や苦労も多いが、それらも乗り越え、大きな達成感を味わっている。

人間は、向上心と自分を甘やかす怠惰な心を持ち合わせている。誰もが、社会人になってからも成長し続けていくことを望むが、自発的にそれを継続することができるかというと、そこまでの精神力を持ち合わせている人はごく一握りだ。そして、最初は興味がないと思っていたことでも、素晴らしい先輩に出会ったり、美しい技術に出会うことによって、やる気スイッチが入ることもある。また、最初からトップスピードで走ることができる人もいれば、大器晩成型の人もいる。

日本の生産年齢人口は、2030年まで減少が加速し、2060年にはピーク時の半分にまで落ち込むという。社会人としての自分自身の人生を考える時、家族、会社、地域、日本、そして日本を取り巻く国際社会を無視することはできない。

人生の約半分、40年以上を費やす仕事の時間は、山あり谷あり、家族にもさまざまな出来事が起きる。こうした波を吸収し、その人にあった成長のチャンスをいかに提供できるかが、今後の企業の生き残りの大きな鍵となるだろう。会社の存続をかけた技術の継承と、革新を続ける柔軟な発想をもった若手をいかに育てていけばいいのか、模索は続く。

そして働く人の側も、与えられたものだけに甘んずるのではなく、また会社に制度がないのが悪いなどと他人に責任を押し付けるのでもなく、やるからには自覚をもって真剣に取り組む姿勢が必要だ。「芸は身を助く」。長い人生のどこかで、いま学んだことに助けられることがあるかもしれない。

社員教育には、絶対的な正解がない。だからこそ、企業や働く人のアイデアが光るテーマでもある。今回の特集では、様々な取り組みによって、未来を築く教育に取り組む企業を紹介する。


掲載企業

株式会社 大塚製作所
株式会社 山岡製作所
株式会社 山岸製作所
株式会社 鬼頭精器製作所
スタッフィング・ジャパン株式会社
一般社団法人 日本能率協会

特集:「リクルート・教育」

 

 

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