海外進出工場

株式会社キメラ

株式会社キメラ

世界市場戦略はマレーシアが中心

株式会社キメラ

マレーシアの100%子会社の設立は2011年。一般ワーカーも含め、英語を話せることが一番の魅力だった。また、マハティール元首相が、約30年前に提唱した「ルック・イースト政策」の後押しも期待できた。これは、日本や韓国に学ぼう、日本の集団主義と勤労倫理を学ぼうという政策で、1981年以降、少しずつ形を変えつつも国策として続けられている。

マレーシアは他のASEAN諸国に比べ人件費は高めで、クアラルンプールは、タイのバンコクと同水準だ。工場の候補地として、まず北西部のペナン島があがったが、レンタル料が高く断念。また、南のジョホールあたりだと優秀な人材はシンガポールに働きに行ってしまう。そこで、最終的にクアラルンプール近郊となったわけだが、同社の製品は日本国内でもすべて空輸なので、クアラルンプール空港に近い立地であれば、マレー半島の西側でも影響はない。

工場稼働後の大きな問題は人材の確保で、マレー系の技術者は、2年くらいで飽きて辞めてしまう人が多いことだった。そのような折、インドに強い人材会社と知り合うことができ、インドの金型大学を卒業し即戦力となる技術者を採用することができた。インド人はワーキングビザの関係もあり、ビザの期間中は辞めない。そして最初に採用したインド人の同級生など優秀な人材を採用することができた。また営業の管理職として、優秀なマレーシア国籍のインド系スタッフも雇うことができた(上の写真右)。マレーシアの国立大学は9割がマレー系と定員が定められ、その他の民族は1割の狭き門となるが、そうした競争を勝ち抜いてきた才女である。こうして今では、約40人いるスタッフのうち半数がインド系およびインド人となった。

こうした縁もあり、同社は2018年、インドに力を入れる方針を打ち出している。現在、海外戦略やヨーロッパなどでの展示会出展、海外新規顧客の開拓では、マレーシアが拠点となって活躍している。

株式会社キメラ マレーシア

射出成形金型・プレス金型設計・製作。精密金型部品・精密機械加工部品の製造・販売を行う。進出当初は日本の下請けだったが、現在は売上の半分を日本から、残りをマレーシア(国内を25%・近郊ASEANで25%)とし、今後は日本からの仕事の比率を下げ、技術力向上と顧客開拓に力を入れていく。

CPTD MALAYSIA SDN.BHD.
No.140,Lorong P/AM 2/1,Arab Malaysian Industrial Park 71800 Nilai,Negeri Sembilan,Malaysia
+60-6-799-7712  http://www.cptdmy.com/

株式会社キメラ アメリカ

2011年に、北米屈指の自動車産業の都市デトロイトにある企業を買収。当初の日本人オーナーの日本帰国に伴う買収という縁で、人材も顧客もいる状態でのスタートとなった。デトロイトには日本人キーマンも多く、日本本社の得意とする金型よりサイズが大きいものを得意とする。

MP-TEC, Inc.
32920 Capitol St, Livonia, MI 48150
+1-734-367-1284
http://www.mptecinc.com/

株式会社キメラ

創業

1988年

所在地

〒050-0052  北海道室蘭市香川町24-16

TEL

0143-55-5293

FAX

0143-55-5295

URL

www.chimera.co.jp

主要製品・特長

超精密・微細加工を得意とする金型メーカー。モールド金型・プレス金型・各種金型部品の設計・製作・試作のほか、超高精度切削加工で世界最高レベルの技術をもつ。

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