第62回 株式会社 オガタ・エスメック

株式会社 オガタ・エスメック 代表取締役 飯山 三郎 氏 代表取締役 飯山 三郎 氏

株式会社 オガタ・エスメック

所在地

〒326-0102 栃木県足利市板倉町980-1

TEL

0284-62-6808

FAX

0284-62-6824

担当者

代表取締役 飯山 三郎

事業内容

板金加工( 溶接加工、切削加工、メッキ、塗装、金型製作含む)

未来へ発する限りない可能性

「我が社は鈑金加工の便利屋です」充実した設備と熟練した職人技で加工範囲の広さを誇るオガタ・エスメック。
その工場から世に出てゆく製品たちは、今日もあらゆる場所で私たちを待っている。

継承される高技能

アルミの薄物の溶接

オガタ・エスメックでは高度な溶接技術による製缶加工、最新設備による精密板金を両立させて多品種・少ロットを行っている。中でもアルミ薄物の溶接を得意とし、開発段階からの困難な相談にも対応出来、食品・医療・半導体・建築金物・ディスプレー・製造装置分野など日々その活躍の場は広がりを見せている。

オガタ・エスメックの歴史は、溶接工として人力車製造に携わった初代社長が東京から疎開で栃木県足利市へ移り個人開業したことに始まる。2代目もまた製缶板金加工を行う職人であった。

現在3代目を務める飯山社長は入社以来、職人肌の先代社長に代わって経理・営業を一手に引き受け、尚且つ現場に加わってきた。絶大な信頼を置かれ、当初従業員4名ほどであった同社の目覚しい発展を支え続け、今日に至る。

その道は決して平坦ではなく、第1次・第2次オイルショックにより仕事の3/4を失う経験もした。建設機械部品などの量産を主力としていたところを、主要取引先の受注激減に遭ったのである。意を決して新たに始めたのは、高付加価値の薄物鈑金であった。厚物から薄物までを受注可能とした体制は、現在も続く。

1982年に工場を現在の地(敷地1,072坪)へ移転し、1989年の代表取締役就任後、現在の社名への変更を経て、設備の入れ替え、設計室の充実を図るなど、より良い環境づくりを試みている。

高機能設備と鍛錬した技術で

難易度の高い溶接も歪みなく美しく仕上げる

飯山社長は地元商工会(足利坂西商工会)の活動にも長年に渡り積極的に取り組み、仲間内での信頼関係を大切にしている。近隣の同業他社との兼ね合いのため地元地域での営業はあまりせず、市外・県外との取引が多い。自社のサイトオープン、またNCネットワークを含めたインターネットの活用を通じて盛んになった受注は、今や月間600件を超えようとしている。情熱的な職人魂で現状に甘んじず、ユニークな発想を光らせながら、困難な加工にも挑戦し、幅広い業界からのニーズに対応している。さらにステンレス・アルミニウム・鉄などの板材(0.6t~12t)を常備し、納期のスピードアップを図っている。

検査を済ませ出荷を待つ製品の行く先は偏りを見せない。生み出された作品ともいうべき製品のひとつひとつは、溢れんばかりのエネルギーを発し続けている。広々とした工場内に充実させた高機能設備で、厚物から薄物の加工まで即時対応を可能とする。立ち並ぶ多種のマシンを悠々と用い、職人たちから生まれる技は幾重にも可能性を秘めている。それでいて「売上げよりも中身。付加価値を大切にする」という理念から、確かな品質とお客様のニーズに可能な限りの力を重んじていることが印象的である。また、加工時に発する音を遮断することで地域住民への配慮をし、工夫を施した24時間稼動の体制を可能とした一角も備えてある。

大手メーカーを中心とした海外進出傾向によるコスト競争と受注減が目立つ中、同社では短納期と確かな品質を誇り、さらには機械加工のみならず手作業でも高い技術力で多くの信頼を得ている。OJTによる技術力の継承はもとより、若く有能な技術者の育成にも期待が高まる。難関を突破し、資格試験を得たという職人の手さばきにも目を奪われる。

最新技術を追求することにも惜しみない同社であるが、今後はそれプラス、手作業での技術のレベルアップを図り、未来に向けて更なる挑戦へ力を発していくであろう。

株式会社 オガタ・エスメック

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